公害防止管理者水質1種を一発合格!
皆さんは資格、取得していますか?
社会人の方は会社によりますが、推奨される資格が定められていることもありますよね。
さらに良心的なところでは受験料や教材の補助が出たり、報奨金や手当が出たりします。
私は積極的に会社の制度を利用して、コツコツ資格に挑戦しています👍
私は「公害防止管理者水質1種」という工場で必要とされる国家資格を、2021年に2か月の勉強で一発取得しました。
ちなみに合格証書はA4サイズでした。
今回は公害防止管理者水質1種試験の内容と、一発合格できた勉強法、感想をお話しします。
少しでも参考になれば嬉しいです。
公害防止管理者の大気1種はこちらから↓
公害防止管理者とは
公害防止管理者試験の概要
公害防止管理者は「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」により、大気汚染や水質汚染などを防ぐために、※特定工場に設置を義務づけられています。
公害防止管理者の役割は、公害発生施設や公害防止施設の運転、維持、管理、燃料、原材料の検査等を行うことで、資格が必要となります。
資格取得には「公害防止管理者等国家試験」を合格する必要があります。
公害防止管理者等国家試験 | |
試験申し込み | 7月の1か月間 |
試験日 | 10月の第1日曜日(年1回) |
公式解答速報 | 試験翌日(月曜日)の13:00頃 |
合格発表 | 12月半ばごろ |
実施場所 | 全国主要9都市(札幌、仙台、東京、愛知、大阪、広島、高松、福岡、那覇) |
受験資格 | なし |
資格取得の条件 | 国家試験を受験し、対象科目全てを60%以上正解すること |
受験者の負担を軽減する制度 | 科目別合格制度あり (不合格でも科目合格をすると、3年間は合格科目を免除可能) |
資格取得後の 登録・更新 | 登録手続きはなし。定期的な更新制度はなく、永年資格。 |
大きな特徴としては受験資格がなくだれでも挑戦できる点、科目別合格制度がある点です。
自分の状況に合わせて数年計画で資格取得する方も多くいますね。
また問題用紙は自分で持ち帰ることになり、試験翌日の昼には公害防止管理者国家試験HPで正解速報が出ます。
合格発表は12月と先ですが、試験翌日には自己採点をして合否を確認できるのも覚えておきましょう。
試験区分
公害防止管理者には13もの試験区分があり、試験科目も異なります。
また資格によって選任できる公害発生施設の区分・範囲が異なります。
受験をする際は、公害防止管理者試験を実施している一般社団法人産業環境管理協会HPにある、受験案内を必ずチェックしてくださいね。
公害防止管理者水質1種とは
水質1種の概要
公害防止管理者水質1種は、水質関係有害物質排出施設で排出水量が1日当たり1万立方メートル以
上の工場で設置が義務づけられています。
また水質2種、3種、4種の上位互換となり、水質1種でどんな水質関係有害物質排出施設でも選任できます。
試験概要
試験科目は「公害総論」「水質概論」「汚水処理特論」「水質有害物質特論」「大規模水質特論」の5科目です。
合格ラインは各科目6割以上の正答で合格となります。
試験時間は全科目受験する場合、9:35~16:35までと一日中試験があります。
試験問題は全て五肢択一です。
試験科目 | 問題数 | 合格ライン | 試験時間 |
---|---|---|---|
公害総論 | 15 | 9以上 | 9:35~10:25 |
水質概論 | 10 | 6以上 | 11:00~11:35 |
汚水処理特論 | 25 | 15以上 | 12:45~14:00 |
水質有害物質特論 | 15 | 9以上 | 14:35~15:25 |
大規模水質特論 | 10 | 6以上 | 16:00~16:35 |
難易度・合格率
「国家試験の問題と正解 結果の概要」によると、令和3~4年度の水質関係第1種の受験者数や合格率は次の表のとおりです。
2023(R5)年度 | 2022(R4)年度 | 2021(R3)年度 | |
---|---|---|---|
受験者数 | 6,610人 | 6,521人 | 6,767人 |
合格者数 | 2,085人 | 1,774人 | 2,602人 |
合格率(免除申請あり) | 46.5% | 40.1% | 50.5% |
合格率(免除申請なし) | 9.9% | 10.7% | 20.6% |
合格率(合計) | 31.5% | 27.2% | 38.5% |
R4年度は全体の合格率は27.2%とやや高めですが、1回目の受験で一発合格(免除申請無し)となると10.7%と低めとなっています。
なので難易度はそこそこ難しい試験と言えるでしょう。
試験当日の感想
5科目で丸1日かかってしまうのはいいのですが、問題数に対してかなり試験時間が長いです。
ほとんどの問題が暗記問題でさらに五肢択一のため、全問3回見直しをしても時間が余ります。
計算問題がある科目もありますが複雑な計算ではなく、解き方が分からなければ消去法にするしかありません。
試験が解けた人から退出できるようになればありがたいのですが、公害防止管理者試験は試験時間中の退出はできません。
なので次の試験科目の勉強もできずに時計とにらめっこしていました。
試験と試験の間は35分設けられていますが、試験開始の10分前ごろから試験監督者からの注意点説明(勉強道具をしまう必要あり)、試験終了後に答案の回収が5分程度あります。
なので試験時間が長いくせに意外と休憩時間に勉強する時間がありません。
対策としては短い時間で要点や苦手を復習できるように、テキストに付箋を張ったりマーカーを引いたりするといいですね。
勉強時間
実際の勉強時間は約100時間程度で、期間としては2か月でした。
平日に1時間、土日に3時間を目安に勉強しました。
忙しい方は科目を厳選して計画的に数年かけて取得する方法もありますが、毎日時間を捻出して一発でとるつもりで勉強することをおすすめします。
実践したおすすめ勉強方法
私の勉強方法としては、会社の制度で通信教育を受講し、各科目毎のテキストを1周読みひたすら過去問を解きました。
テキストについてはまとまっている新しめのものであれば何でもいいと思います。
公害防止管理者試験はとにかく試験範囲が広いのですが、出る箇所は傾向があり毎年似ています。
そこで過去問をぶん回します。
ありがたいことに公害防止管理者試験の過去問は公開OKのため、見やすくまとまっているサイトを紹介します。
私はこれらのサイトから過去問10年分を印刷して解き、間違った問題を解きなおすことで一発合格をすることが出来ました。
ただし試験を受けてみて感じたことは、直近数年の傾向が特に強いため5年分くらいを完璧にする方が効率が良く感じました。
余談ですが公害防止管理者の試験問題は、公式のテキストである「新・公害防止の技術と法規」という本から全て出題されます。
じゃあこれ買ったらいいじゃんと思うかもしれませんが、値段が1万円近くと高く、何より辞書のように分厚く膨大です。
このテキストは購入しなくても十分合格は可能ですが、より確実な合格のために最後の仕上げとして使うのも手です。
まとめ
しっかりと勉強時間を確保し、過去問をやりこめば公害防止管理者試験の一発合格も可能です。
工場で働く人にとっては勉強にもなりますし、あると有利になるので挑戦してみてはいかがでしょうか。
工場で働いている方は会社の資格補助制度、報奨金制度、実際に選任されている公害防止管理者などを一度確認してみると面白いですよ。
皆さんが公害防止管理者水質1種を合格できることを心から願っています。
また工場で働くうえで役立つ資格についても発信していますので是非見てみてくださいね。
コメント