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【書評】変な地図(雨穴)※ネタバレ注意、妖怪の正体や家系図は?読んだ感想

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雨穴さんの大人気「変な○○」作品ですが、4作品目として2025年11月に最新作の「変な地図」が発売されました。

さっそく読んでみましたが、今までの変な家などのテイストと少し違う雰囲気で面白かった!

というわけで今回は「変な地図」をご紹介します。

この記事はこんな人にオススメです。

  • 変な地図を読んだ感想を見たい方
  • 登場人物の家系図を見たい方
  • 変な地図を振り返りたい方
kyon
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今回はあの栗原さんが主人公でかなりひととなりが明らかになりました!
雨穴さんはあとがきしか登場しません!!

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「変な地図」の要約

【基本情報】

  • 著者:雨穴
  • 定価:1,600円+税
  • 発行年月:2025年11月
  • 頁数:411
  • 出版:双葉社

【目次】

  • 第一章 
  • 第二章 
  • 第三章 
  • 最終章 
  • あとがき 

この古地図、何かがおかしい?
謎の死を遂げた祖母、海沿いの廃集落、
不可解なトンネル事故……
やがて浮かび上がる
「7体の妖怪」の秘密とは⁉
”変な家”の栗原が青年時代に遭遇した
かつてないマップ・ミステリー開幕‼

変な地図

変な地図は毎度登場する栗原さんの青年時代の伝記を綴った、長編マップミステリー作品です。

変な地図は表紙にも映っている、恐ろしい妖怪が7体描かれている地図です。

Youtubeでは変な地図の第一章を見ることが出来ますよ。

また本書の購入特典として、巻末のQRコードから雨穴さんの朗読動画、裏話トーク動画の視聴、雨穴フリーペーパーPDFダウンロードをすることが出来ます!

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著者の紹介(著者名)

雨穴 – YouTube

ホラーミステリーを得意とするウェブライター。
白い仮面と黒いタイツが特徴で、
ユーチューバーとしても活動している。
著書に「変な家」「変な絵」
「変な家2~11の間取り図~」などがある。

変な地図

YouTubeでは全身黒タイツに白塗りの仮面をかぶった雨穴さんを見ることができます。

動画は「変な家」のようなミステリーや、歌などを投稿しており、不気味な雰囲気が漂います。

ウェブライターとしては、オモコロというWebメディアに記事を投稿しています。

じんわりと怖くなってくる話もあれば、独特過ぎて面白い話がたくさんあるので、ぜひ覗いてみてください。

大人気の変な家、変な家2、変な絵についても記事を書いているので、読み切った方はぜひ見てみてくださいね。

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変な地図の相関図(家系図)まとめ※ネタバレ注意

ここからは超ネタバレ注意です。

ネタバレOKな方のみご覧くださいね。

今回は「変な家」や「変な絵」ほど複雑な家系ではないですが、整理するために家系図を作ってみました。

kyon
kyon

沖上喜見子、知嘉子が物語の中心になってます。

栗原が帆石水亭に行ったときに似ている描写がありましたが、栗原の祖母と帆石水の祖母は姉妹だったわけですね。

今まで何度も登場してきた栗原の周辺や生い立ちがかなり細かく明らかになりました。

変な地図のQ&A

変な地図の内容は実在する?

すごくリアリティーのある話で分からなくなってしまいますが、本作品はフィクションです。

舞台となる母娘山も河蒼湖集落も無く、何ならR県とありますが日本の47都道府県にイニシャルRの県は存在しません。

栗原の祖母(沖上知嘉子)の自殺の理由は?

自殺理由は、河蒼湖集落のその後を知る為に調査し妹・喜見子の手記をみつけ、自分の行動のせいで河蒼湖集落の崩壊や喜見子の罪を引き起こしてしまったと思い挫折したからでした。

また最期に変な地図を持っていたのは、地図を作った当時の女性陣のワクワクした楽しい思い出に浸りたいからだと栗原&果乃が考察していました。

変な地図の正体は?

この地図の謎が解けますか?~新刊『変な地図』第一章 ~ – YouTube

妖怪が描かれている変な地図は、知嘉子や知嘉子母や河蒼湖集落の女性たちが、知嘉子脱出のため壮大な劇を演じるために作成したものでした。

知嘉子が魔に襲われたフリをして男性たちに気付かれず逃げれるよう、妖怪や背を向ける女性が書かれています。

また古くから存在していたかのように紅茶でエイジング加工(古く色あせて見える加工)をされていました。

知嘉子が母娘山を抜けて国道に出れるため、知嘉子母は山に花の種を植えて目印を作り、妖怪の絵に花の絵を混ぜられていました。

お堂や石塔は何のためにある?

もとは母娘山噴火を恐れ被害が今後出ないよう祈るために作られたものでした。

しかし長い伝承の中で意味が正しく伝わらず、魔の噂が立つようになってしまいました。

背面に書かれている三日月模様は離党だったころの河蒼湖集落の地形、石につけられた傷は魔の噂を強調するため女性たちがわざとつけた演出でした。

感想

総評:コナン感のある読みやすいストーリー

今回の作品は変な家や変な絵のゾッとする怖さというよりかは、名探偵コナンを見ているような感じがしました。

コナンは次々事件に遭遇する、死神なんてネットで言われたりしますが、今回は栗原少年の周りでリアルタイムで事故が多発しました。

事件に首を突っ込んでいく形で、最後には感動の犯人との一騎打ち、みたいな展開になるのも本当にコナンみたいです。

また主人公があの栗原さんなので、ガツガツ推理して突っ込んでいくんですよね。

特に変な絵と同様若いからか、とにかく行動という感じでだいぶアクティブでした。

間取りや地図、家系図など今までに比べて多くイメージ画像が出てくるのは読みやすく感じました。

ただ、途中途中にある喜見子の手記(黒背景のページ)は初見だと時代を変えて同時並行で推理しないといけないのでややこしく感じました。

変な家2と同じくらいのボリュームがあるのに、変な地図の方がだいぶ読むのが楽です。

変な地図は栗原母や知嘉子、女将がかなりの時間をかけて真相に辿り着いた(辿り着けなかった)のに、栗原はたった1週間で真相に辿り着けたのはさすが栗原さん。

個人的にすごいと思ったのは、ドンピシャで帆石水永作が自殺するとこを推理し見つけられたこと。

kyon
kyon

多少主人公補正がかかってるかもしれませんね笑

栗原さんの情報が盛りだくさん

今回の主人公はあの栗原さんなので、思考やバックグラウンドなどたくさんの情報が明らかになりました。

特に最初、栗原さんの名前って栗原文宣だったんだ!!

あと妹がいるんか!

栄養ドリンクや野菜ジュースで食事を賄っても大丈夫という変な持論があったり、馴れ馴れしい人が好きとの発言も。

kyon
kyon

ガンガン頼ってきてくれる雨穴さんとの相性もバッチリですね笑

いつもそうでしたが得意げに推理を披露するのは青年時代から変わってません。

変な家では設計の仕事をしている人だと出てきますが、おそらく面接を進めている小田笠設計舎というところに勤めていることもわかりましたね。

また普段感情を見せない栗原さんですが、母について感情が揺れたり、心のうちに黒い人影(自分の本音)を隠していたり、最終決戦時の涙だったりとしっかり人間らしいところも見えました。

設計士になったのも母や祖母を受け継いでいて人間味を感じました。

変な絵との関連性

変な絵でも少し栗原さんが登場しますが、変な絵の舞台が2014年5月〜2015年7月(足を骨折して熊井のベッドの横に入院)でした。

今回は2015年7月の数日間だったので、変な絵の最後から3ヶ月後の出来事だとわかります。

本書の中で謎を探るため1週間不眠不休で調査して栄養失調で緊急搬送されことがあるとの描写がありましたが、もしかしたらこれは変な絵の解読中の出来事かもしれませんね。

でもやっぱりなんで変な絵の最後足を骨折してたんだ?

しかも今回も最後女将と戦闘になって左腕をナイフで刺されて、ここ数ヶ月で怪我しすぎやろ!

変な絵時点では栗原は4年の佐々木修平の後輩という情報しかありませんでしたが、2015年時点で1留大学4年生だと判明しました。

大学3年〜4年に変な絵の解明に費やし、4年の7月に無い内定にも関わらず変な地図の調査をしてる、なかなかいない就活生で父が心配するのも納得です。

あとハウスメーカーの面接を受けて落ちてましたが、変な家2に出てくるハウスメーカー美崎?とか思いました。

(栗原は都内でハウスメーカー美崎は中部地方なので関係ないでしょうが…)

天才知嘉子

本作の中心人物でもある栗原の祖母・知嘉子ですが、マジで天才です。

学校に行けない閉塞的な集落の中で、自分から古本を買って読んだり、ジュンと会話して学びに行ったりする知的探究心がすごい。

変な地図作成に使用した独学の測量学、紅茶でわざと地図を古く見せる加工、石工、妖怪の絵、怯える演技、最後には学者と多才です。

よくわからない母娘山の魔に怯える人と違い、知識から理屈で考えて魔の真実(噴火)に気づき、脱出作戦を考案する(知嘉子母含め一緒に考えたかもしれないが)のも理系って感じがします。

でも自殺してしまったのは本当に残念。

知嘉子の善意で残した地図と脱出劇のせいで、父は死に母の苦しい姿を見て妹喜見子は男どもを殺す計画を実行してしまいました。

kyon
kyon

男尊女卑の村社会を変えるのは難しいので、知嘉子のせいとは思えませんが悲しいです。

最後まで引っかかる疑問

物語で多くは語られなかったところがいくつか謎のまま終わりました。

  • 後日談にある帆石水あかりの「デリケートな部分」は何?永作&果乃の犯罪のことだけ?
  • 帆石水あかりの結婚相手である同い年の警察の同僚って誰?出てきてないはず
  • 変な地図に描かれている妖怪の花以外は意味無し?カモフラージュ用?
  • 母娘山内のトンネルの隙間は逃げ道ないくらい狭いものか?現実的にある?
  • 大里社長は酔っ払って寝てる時に髪を抜かれて非常口鍵穴に詰められていたが、痛くて起きない?
  • 鉄道事故の写真は誰が撮って拡散した?ただの野次馬なだけ?矢比津の側近だったり?
kyon
kyon

何か書かれてない裏が隠されてるのでは?と考えてしまいます…

まとめ

今回は変な地図をご紹介しました。

怖さというよりかは栗原を深く知る物語の印象が強く、意外な一面を知れて楽しかったです。

ミステリーとしては地形に関するところが多くて新しい切り口で新鮮でした。

栗原さんとあかりがいい感じになりそうでならないのがもどかしく、特典裏話でも雨穴さんが言ってましたが、そんな考えじゃ一生結婚できんて!

kyon
kyon

帆石水家はズタボロですが、あかりが幸せならOKです。(NTR感はありますが…)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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