皆さんは本が好きですか?私はぼちぼち好きです。
だんだん書店が潰れて減っていってますが、そんな中で猫の本屋さんを作ろうとした人がいました。
その猫本屋さんの名前はCat’s Meow Books(キャッツミャウブックス)。
本好き、猫好き、さらにはビール好きまでの需要を満たしてしまう、店主の趣味全開のお店です。
今回はそんなCat’s Meow Booksをサラリーマンを続けながら起業した経緯や運営状況を詳しくまとめた、「夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books」をご紹介します。

起業のヒントやたくさんの猫エピソードがたくさん出てきて、面白く勉強できました。
著者も私も犬派ですが、楽しく読めますよ!
「夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books」の要約・あらすじ
【基本情報】
- 著者:井上里津子(協力:安村正也)
- 定価:1,700円+税
- 発行年月:2018年7月
- 頁数:253
- 出版:集英社
【目次】
- 第1章 キャッツミャウブックスができるまで[プラン完成編]
- 第2章 キャッツミャウブックスができるまで[具体的準備編]
- 第3章 いざ開店!理想と現実
- 第4章 進化する本屋さん
「猫が本屋を助け、本屋が猫を助けるお店です」
人にモノを買ってもらうのは、力が要ることである。ましてや本は、人それぞれの「欲しい」「要らない」の価値観が計り知れないモノの代表だろう。試行錯誤を繰り返しながら、「この本をうちに置きたい」という想いが反映されてセレクトされた本が、猫たちが行き交う棚に、独自の「物語」を作りながら並べられる。安村さんが選んだのは、利益のみを優先しない、本への慈しみと猫への愛を重視する働き方なのだと思う。そんな働き方への共感もあって、「キャッツミャウブックスで本を買おう」と思う人たちが増えてきた。
夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books
会社員として働きながら、本屋の経験もコネもない安村正也さんが、「本 × 猫」という独自のコンセプトで本屋を開くまでの道のりを描いた物語です。
舞台となるのは、東京・三軒茶屋の住宅街にオープンした「Cat’s Meow Books」。
この店は、
- 保護猫が“店員”として常駐
- 店内の本はすべて“猫本”
- 売上の一部を保護猫団体に寄付
- 資金の一部はクラウドファンディングで調達
というユニークな仕組みで、開店直後からテレビや雑誌で話題になります。
猫好き・本好きはもちろん、「いつか自分の店を持ちたい」「小さな商いに興味がある」という人にもヒントが詰まった一冊です。

ちなみに「お探し物は図書室まで」という本の第二章に、主人公の起業を後押しする形で「キャッツナウブックス、安原さん」として若干名前を変えて登場しています。
この登場を機に興味をもって、私も本書を読みました!
著者の紹介(井上里津子)

1955年奈良市生まれ。タウン誌記者を経てフリーに。主に人物ルポや葬送文化、本屋をテーマに執筆。著書に『大阪 下町酒場列伝』『さいごの色街 飛田』『葬送の仕事師たち』『すごい古書店 変な図書館』『親を送る』『遊廓の産院から』などがある。
夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books
ノンフィクションのライターで、今回の本屋の他にも葬送や遊廓など幅広いテーマの記事を書いています。
著書は数多くありますが、長く大阪暮らしをしていたこともあり大阪名物の本も多数あります。
協力者の紹介(安村正也)
1968年大阪府生まれ岡山県育ち。Cat’s Meow Books店主。本を紹介するゲーム「ビブリオバトル」の世界ではレジェンド的存在。
夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books
大学卒業後はリクルート、IT会社、マーケティング会社へ勤めており、英語もPCスキルも堪能なハイスペックサラリーマンです。
さらには演劇や本好きなことから、短時間でいかに本を魅力的に紹介できるかを競うビブリオバトルでの優勝経験もあるそうです。
そんな安村さんが50歳を目前にした時に、保護猫への想いや本屋を残したいという想いから、サラリーマンを続けながら夢の猫本屋「Cat’s Meow Books」を創業しています。
Cat’s Meow Booksの紹介
Cat’s Meow Booksは2017年8月8日(世界猫の日)にオープンした、猫に関する本だけを扱う書店です。
店内には元保護猫の“猫店員”がのんびりと過ごしていて、訪れた人を自然体で迎えてくれます。
- 住所: 東京都世田谷区若林1-6-15
- 最寄り駅: 東急世田谷線・西太子堂駅から徒歩2分
- 営業時間: 11:00〜19:00(※月・火定休、祝日は営業、詳しくは公式情報をチェック)
- 電話番号: 03-6326-3633
猫が働いて、人が猫を助けるというコンセプトのため、本紹介の写真には店員猫が映っていますし、オンラインストアにも猫店員別のオススメ紹介などもあります!

感想
開業のリアルが丸わかりの面白い本

この本は著者の井上理津子さんが、キャッツミャウブックスの開業前から開業後約1年までを追っかけ、店主の安原さん以外にも周囲の人へインタビューをして多角的な視点で開業のリアルを綴った本です。
ですので店主の美談として尾ひれがついた成功談というよりかは、客観的にも主観的にも開業前後を知れる内容となっています。
具体的には第1章第2章で店主の開業したいと思ったきっかけ(ビブリオバトルや保護猫)、本屋開業講座受講、コンセプト決め、クラウドファンディング含めた資金調達、物件探し、商標登録、書籍調達について詳しく書かれています。
第3章では開業直後のドタバタと試行錯誤の過程、第4章では店が落ち着いた頃のこれまでの振り返りが書かれていました。
正直一般サラリーマンからしたら開業って何をすればいいのかさっぱりわからないと思います。
本屋創業について書かれており一例ではあるものの、ここまで具体的な起業の動きが書かれているのは新鮮で、すごく興味深かったです。
初っ端本屋業界の不景気や本屋だけでは食っていけないという厳しい話が出てきますが、そんな中でも生き残れる戦略を自分の強みを活かして勝負をしていくところが、店主の頑固さを表し
闘志に火がついた感覚がします。
また人脈によって助けられて強固になっていくストーリーが強いですが、正直話が出来すぎて一般人からすると浮世離れしている感覚になりました…
でもこれはおそらく好きなこと(本や猫)でいろんな方と繋がっているから、互いの理念や行動に強く共感したからこそだと思います。

類は友を呼ぶ、引き寄せの法則(本書ではカステラの法則と記載)というのがまさにそうなんでしょうね。
そして第4章には売り上げや支出、損益計算書が公開されているのも面白いです。
あと基本全部東京の話で都内の各地名がたくさん出てくるので、その辺詳しい人はより楽しめると思います。自分はさっぱりでした…
パラレルキャリアという生き方

起業本と言いつつも、店主はサラリーマンを続けており、本屋経営は副業ではなくパラレルキャリアとしています。
パラレルキャリアとは複数の仕事を本業副業と区別するのではなく、お互いを精神的にも補完し合うようなものだと書かれてありました。
本屋経営が儲かりにくく、どんどん消えていってることは周知の事実ですが、需要はあるし本屋をやりたい人は多いようです。
そこでこれまで通り別の仕事をしつつ、休日に好きなことで運営(結果的に平日も奥様が運営)をするという、はたから見ると働きすぎなブラック労働みたいに思えますが、好きなことなので苦ではないようです。
これまでの仕事を辞めないのはお金面もあるでしょうが、おかげで本屋では最悪利益を追求しなくても好きなことを曲げずに運営できるという精神的な余裕、こだわり楽しめるワクワク感が生まれているようです。
よく副業の話題は出てきますが、副業の選び方やり方は結構まちまちだなと思っています。
例えば本業の経験をもとにして副業をするパターン。
また本書のように自分の好きなことをやるパターン。
もしくは将来的に本業を辞めて副業を育てるパターン。
本書によると営業利益は月30万くらいのようで、AIに聞いても中小規模書店は10万〜50万と回答してたので、正直一本はきつい。
何をしたいのかによるけど、今回の本屋みたいに好きなことだけど儲からないと分かりきってるなら、仕事を辞めない選択肢もありかなと思います。

保護猫団体にも周囲の人にも感謝される、好きなことをできているというのはお金以上の価値があり最高かも!
夢の猫本屋成功の要因

本書を読んでいて、夢の猫本屋がたった1年ほどで創業し始めて、うまく軌道に乗れた成功の要因がたくさん語られていました。
- 好きを突き詰める(ビブリオ、本、猫)
ビブリオバトル覇者や本好き、猫好き&保護猫の様々なエピソードがあることから、好きを活かせる仕事である猫関連本専門の本屋の開業に至った。
好きを活かしているのでこだわりが生まれるし、苦労だと認識しないような努力が自然とできている! - 確固たるコンセプト(本×猫×ビール)
世の中にない新しいコンセプトを作り、初期に固めることで、共通の趣味の人が自然と集まり人脈が広がっていく。 - 圧倒的な行動力(講座受講、猫好きの輪、SNS)
本屋をやりたいと思った時に先人の知恵を得るため講座や本で情報収集、仕事の関係者も直感的に猫好きな人を選び、話題や人脈を広げていく。今の時代には欠かせない各種SNSでの広報も。 - 店主スペック(体力、経歴)
元も子もない話ですが、平日仕事で休日本屋という超体力。そしてこれまでのコンセプト決めや人脈に大きく貢献しているだろう店主の経歴も大きい。 - winwin経営(参加型、新たな発見や憩いの場、売り上げの一部を寄付)
業界の助け合う風潮もあるようですが、周りから応援される・双方にメリットのあるビジネスプランとしていることが大きな追い風になっている。
他にもたくさんあると思いますが、0から全てを作るというよりかは、これまでの店主の人生経験の延長に猫本屋があるから成功したと言えます。

私もいつか起業してみたいと思っているので、あらかじめこれらを念頭に置いて準備しておくと近道になると思いました!
まとめ

今回は「夢の猫本屋ができるまで Cat’s Meow Books」をご紹介しました。
猫×本屋×ビールという好きを組み合わせたものを仕事にできたという、まさに夢のような起業の話でした。

自分ならウイスキー×犬とかかな?(笑)
店主だからうまく行ったというのはもちろんですが、これから店主のように好きなもので何かやりたい・ビジネスをやりたいという人には参考になる部分が多く散りばめられている作品です。
猫や本好きはもちろん、東京に近い方はぜひCat’s Meow Booksへ足を運んで見てくださいね。

今度東京に行ったときに絶対行きます!!!







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